2020年 01月 14日
Sachin-Jigar (duo composer) 2009〜
インドの映画音楽はいつの時代も、あらゆるジャンルの音楽を貪欲に取り入れてきたけど、最近の特徴はこの曲のように「カレー臭の無いものはとことん無い」こと。因みにこの曲、ジャンルとしては中南米ではなくスペイン系のラテンになるんだろうか?(その界隈あまり詳しくないのでヘタに触れずにおきます。)
Shake Your Bootiya - Finding Fanny (2014)
これもSachin-Jigarの曲。かつてのキンキン声が正義だった時代とは違い、様々なタイプの歌い手、歌い方が受け入れられるようになった気がします。そしてこれは囁き系。
Khol De Baahein Song - Meri Pyaari Bindu (2017)
Yo Yo Honey Singh 2012〜
ミュージシャンとしてのデビューは2005年のようだけど、映画音楽デビューは2012年。皆さんおラリになっておられるので映像的にはアレなんだけど、楽曲としては非常に素晴らしく中毒性のある曲。M.I.Aがこの曲を丸々拝借して問題となっていたけど、Honey Singh自身はTwitterで”Good work”とオトナの対応をしていました。
Manali Tranc - The Shaukeens (2014)
Santhosh Narayanan 2012〜
地味だけど渋い曲を書く南インドの作曲家。ビリー・ホリディがインド映画に舞い降りる日がくるとは思わなかったので、この曲を初めて聴いた時はほんと驚いた。他にも”Kadhalum Kadanthu Pogum - Akkam Pakkam Paar”が映像とともに渋いのでお勧め。そして近日公開される「Gypsy」の音楽も極上です。
Meyaadha Maan - Rathina Katti (2017)
Deepak Dev 2003〜
南インドの中ではちょっとマイナーなマラヤーラム映画の作曲家。この曲は2010年代のベスト3に入れたいほど思い入れのある曲なんだけど、YouTubeの公式ch(SonyMusicSouthVEVO)にupされているのはタミル語に吹き替えられたもので、オリジナルver.が公式chからupされてないのが不思議。マラヤーラム語ver.の方が耳に心地よく、歌い手も曲に合っていると思います。尚、楽曲制作にあたり監督から全ての電子楽器の使用を禁止されていたようだけど、それも含めてアレンジが秀逸。
Chimmi Chimmi - Urumi (2011) マラヤーラム語ver.Anirudh Ravichander 2011〜
まだ20代の南インドの作曲家。映画音楽としては”Naana Thaana - Serndha Koottam (2018)”などが現地のヒットチャートに入ったりしているけど、その彼が映画音楽ではなく、オリジナルソロ楽曲として配信した曲。なかなか珍しい縦撮りPV。中毒性あり。
Bewajah - Anirudh Ravichander ft. Irene (2017)
Prashant Pillai 2010〜
A.R.Rahmanに師事していたこともあるらしい南インドの作曲家。音楽も映像も地味なんだけど、なぜか強烈に惹かれるものがあって何度もループして見続けた作品。
Iravinil Ulavavaa - David (2013) タミル語ver.
Amit Trivedi 2008〜
映像に持ってかれちゃうけど曲も相当ヘン。Amit Trivediは「様々なジャンルの音楽をこなし、その多才さで知られている(wikipedia)」そうなんだけど、自分の引き出しを全てひっくり返したらこんなの出来ましたという感じ。同映画の”Aga Bai”という曲も素敵です。
Dreamum Wakeupum - Aiyyaa (2012)
Tanishk-Vayu (duo composer) 2015〜
美男美女が繰り広げる夢の世界もいいけど、この二人(Ayushmann Khurrana & Bhumi Pednekar)が醸し出す空気感と、そこに絡むTanishk-Vayuの音楽がたまらなく好きです。そしてこの映画「Shubh Mangal Saavdhan」のOSTは全曲粒揃い。タダモノではない楽曲で溢れています。
Laddoo - Shubh Mangal Saavdhan (2017)
※外部リンク受け付けないみたいなので..
Pritam 2001〜
Pritamに関してはもう若手ではないので省こうかと思ったけど、いろいろと圧倒的すぎてやはり書かずにはいられない。映画も含め一番感銘を受けたのは「Barfi!」(2012)なんだけど、今回光を当てたいのはBarfi!と同じ監督、主演による「Jagga Jasoos」(2017)。
実際の映画は期待したほどではなかったものの、映像的には素晴らしい構図と色彩で溢れているし、音楽も役者も全てが愛おしい。つまり編集次第では大傑作になったかもしれない、そんな作品。
ということで映画本編より遥かによく出来た予告編を二つ貼りました(Pritamの音楽も本編より旨味が凝縮された感じ)。主人公は極度のどもりなんだけど、音楽に合わせれば流暢に話せるという設定(ここ大事)。Walt Disney India最後の作品。
Jagga Jasoos | Official Trailer (2017)
Jagga Jasoos | The Official Teaser Trailer (2017)
以上、「2010年代のインド映画音楽がいつの時代にも増して面白かった件」でした。
#
by hikomar
| 2020-01-14 23:06
| インド映画
|
Comments(0)